便秘の患者さんは非常に多くなっていていまや全人口の1割程度は便秘があると言われています。すっかり身近な存在となってしまった便秘ですが便秘って一体どういうものなのか、体にはどんな影響があるのか、改善するにはどうしたらいいのか、気になる人も多いと思います。ここでは便秘というものについて、原因やその分類、便秘による体への影響を解説し、便秘をどのようにして治していくのか考えます。
便秘の定義って?
まず便秘というのはどういう状態なのでしょう?
便秘は「排便回数が有位に減っているかつ/または排便困難を呈する状態」です。
つまり便が出る頻度が減るというのと、便は出るけど出す時に困難を感じる場合、どちらも便秘に含まれるということです。排便回数の減少はおおよそ週3回未満が基準と考えて良いでしょう。また排便困難には「残便感」「頻回に少量でる」「肛門の閉塞感」といったものが考えられます。つまり便秘には色々な状態が含まれるということですね。
便秘はどうしておこる?
便秘の原因を考えるのに、まずは、便がどのようにして排出されるのかを考えてみましょう。
私たちが食事したり水を飲んだりして摂取する水分はI日におおよそ2L程度と言われています。食物と水分は蠕動運動という腸の運動で肛門に向かって動いていきます。この途中、腸で水分が吸収され、ちょうどいい水分を含んだ便できるのです。
便秘はこれらのプロセスのどこかに異常が生じることで起こります。
例えば水分が足りない場合、便中の水分が乏しくなると便が硬くなってしまい、排出が難しくなることがあります。また、腸の動きが低下すると便をうまく送り出すことができなくなるために便秘になります。また直腸の筋肉を緩めることができないと便を出すことができなくなります。
具体的に何が便秘につながる?
まず「不規則な食事・生活」は便秘に関係してきます。不規則な食事や生活を続けていると腸管にも影響があらわれてきます、そうすると、腸管の運動が鈍り、便を送り出す力が弱まってしまい便秘になります
食事の内容にも注意が必要です。「食物繊維・水分の摂取不足」も原因になります。
食物繊維は便の量を増やし、出しやすくします。水分の不足は前述のように便が硬くなる原因となり、便秘につながります。
また「ストレス」も便秘の原因としてあげられます。緊張や恐怖・悲しみなどの精神的な要素も便秘の原因となりえます。
また便秘には職業病としての側面もあります。長時間人を相手にする仕事や長時間の移動を伴う仕事などで「便意を我慢する機会がおおい状況」に置かれていると、直腸まで便が到達しても直腸の筋肉が緩みにくくなるためです。
便秘には様々原因があり、それぞれの原因に応じた対策をとる必要があります。
便秘をほっておくとどうなるの?
便秘になると便が出なくなるため、日常生活で不快感が生じ、生活の質の低下などが起こりえます。また長期間の便秘では腸の中身の腐敗などが起こる事もあり、細菌や有害物質の影響で腹痛を起こしたり、お腹が張ったり、吐き気、嘔吐などの症状が引き起こされる可能性があります。自分が便秘だなと感じた時はほって置かずに対策をすべきでしょう。
日常生活でできる便秘の対処法
便秘の予防や治療には規則正しい生活がまずは第一歩です。
食生活に関してはこまめな水分摂取を心がける事、食物繊維を食べて便量を増やすことを心がけると良いでしょう。また近年はダイエットで脂質を取る量が減っている方が多いですが、脂質に含まれる脂肪酸が大腸を刺激して排便を促します。過度に脂肪を避けるのはダイエットに逆効果になり得ることを知っておきましょう。食事量の確保も大切です。高齢者などは特に食事量がすくなすぎることが便秘に関わっていることもあるのです。
ストレスを避けるのも便秘の改善につながります。現代社会では多くのストレス
かかります。これによって自律神経が乱れることも便秘の原因になるのです。過労も便秘の原因として重要ですので時々自分の生活リズムについて考えることも重要です。
こんな時は医師に相談を
なんらかの危険な病気が原因で便秘になっていることがあります。これを「症候性便秘」と言います。以下に示したものがある場合は医師に相談しましょう
強い腹痛や吐き気、発熱といった便秘以外の症状を伴う場合
腸がつまる腸閉塞、腸の壁が傷ついてしまっている潰瘍、破れた状態の穿孔など緊急に治療が必要な状態の可能性があります。
便に血が混ざる状態
大腸癌や直腸潰瘍といった病気が考えられます。詳しく検査をして治療などの方針を立てる必要があります。
いかがだったでしょうか?
今やすっかり身近なものになった便秘ですが、便は健康状態のバロメーターとも言われ、皆さんの健康状態を映す鏡のような存在です
「最近、便秘気味、、」という方は「まぁいいか」とほっておくのではなく生活習慣などの見直しのきっかけにしてみてはいかがでしょう。
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